試用期間中に、小さなミスをした。上司の返事が少し冷たかった。それだけで「本採用されないかもしれない」と頭から離れなくなる。
仕事を覚えるより、クビにならないことばかり考えてしまう。この記事にたどり着いたということは、たぶんその状態だと思います。
結論から書きます。試用期間中でも、会社は理由なしに解雇できません。
ふつうに出勤して、うそをつかず、分からないことを聞き、注意されたら直そうとしている。それなら小さなミス1つで突然クビになることは、まず考えなくて大丈夫です。
とはいえ「絶対に大丈夫」とも言えません。大事なのはミスの回数ではなく、会社から具体的に「直して」と言われているかどうかです。
まず、いまの自分がどこにいるかを確かめてください。
いまの危険度を、3段階で確かめる

多くの人は「低」だと思います。
気にすべきなのはミスの回数ではありません。会社から具体的に「ここを直して」と言われているかどうかです。
会社の気分だけではクビにできない
試用期間中の解雇や本採用の拒否にも、会社側には理由が必要です。厚生労働省の判例解説でも、客観的に見て納得できる理由があり、社会通念上も相当な場合に限られると説明されています。
本採用後より会社の判断が認められやすい面はあります。それでも「思っていた人と違った」「何となく合わない」だけで終わらせてよいわけではありません。
そもそも、新人がミスをしない前提なら、試用期間そのものが要りません。見られているのは「ミスしたか」より、同じことを放置していないかです。
不安なら、上司にこの2つを聞く
危険度が分からないまま一人で想像しても、答えは出ません。
指摘がなければ、必要以上に怖がらず仕事を続けてください。指摘があれば、全部を一度に直そうとせず、優先する1つか2つを確認します。
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14日は「クビにできる線」ではない
ここは間違えやすいので、はっきり分けます。
「明日から来なくていい」と即日で言われた場合、14日を超えていれば原則として30日分の平均賃金にあたる解雇予告手当が必要です。10日前に予告されたなら、足りない20日分が目安になります。
なお、重大な落ち度や災害など一定の場合に、労働基準監督署長の認定を受けて予告や手当が不要になる例外はあります。会社がそう言うだけで、自動的に例外になるわけではありません。
解雇を告げられても、その場で退職届を書かない
会社から「自分で辞めた形にしてほしい」と言われても、その場でサインしないでください。
解雇の予告を受けたあと、解雇日までに求めれば、会社に解雇理由証明書を請求できます。退職したあとでも、退職証明書に解雇理由を書くよう求められます。
延長を言われたら確認する4つ
延長と言われても、すぐ解雇されるとは限りません。判断する材料が足りず、もう少し様子を見たいという場合もあります。
ただ「とりあえず延長」で終わると、不安だけが続きます。次の4つを文書で確認してください。
試用期間の長さを一律に決めた法律はありませんが、必要以上に長い試用期間や、理由のはっきりしない延長は問題になることがあります。根拠と目的と期間が分からなければ、相談窓口で確認してください。
自分から辞める前に、お金と離職理由を確認する
「クビと言われるくらいなら、先に辞めたほうがまし」。その気持ちは分かります。ただ、気まずさだけで退職届を出すのは待ってください。
また、入社して間もない人は、そもそも基本手当を受けるための加入期間が足りないこともあります。
会社から退職を迫られたのに離職票が自己都合になっていた場合は、ハローワークで事情を伝えてください。会社の記載だけで最終決定するわけではありません。

ただし、眠れない・食べられない・出勤しようとすると動悸がする。
そこまで来ているなら、話は別です。お金の有利不利より、医療機関や相談窓口につながることを優先してください。
まとめ|小さなミスだけなら、心配しすぎなくていい
いちばん避けたいのは、何も言われていないのに、不安だけで辞めることです。
まず上司に2つ聞く。それでも厳しい話が出たら、日付と理由を残す。順番はそれで十分です。
※本記事は2026年8月時点の労働基準法・労働契約法・厚生労働省の公表資料をもとに、一般的な考え方をまとめたものです。解雇や本採用拒否が有効かどうかは、契約内容や個別の事情で判断が変わります。具体的な判断は、総合労働相談コーナー、労働基準監督署、弁護士などへご確認ください。


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