転職して数週間。思っていたより、何もできない自分。
前の会社では、誰かに聞かれる側だった。判断も早かったし、任されてもいた。それが今は、コピー機の使い方から聞いている。
周りは普通に仕事を進めていて、自分だけが止まっている。「面接であんなに話したのに、実は大したことない人だと思われてるんじゃないか」。そう思いながら必死に仕事にとりかかる。
先に結論を。あなたの能力が落ちたわけではありません。前職で仕事ができていた背景には、「その会社のやり方に詳しかったこと」も大きく影響しています。今は、その知識を新しい会社向けに作り直している途中です。
私は転職を7回経験しました。職場が変わるたび、慣れるまでは同じように手が止まりました。ただ、回数を重ねるうちに、能力がなくなったのではなく、新しい会社の前提をまだ知らないだけだと切り分けられるようになりました。
読み終わる頃には、今の状態が何なのかと、いつ抜けるのかが分かります。そして今日から何をするかも決まってきます。
転職後に仕事ができないと感じる理由
まず、なぜ急にできなくなったのか。ここを分けて考えると、落ち込む量が変わります。
前職で「仕事ができる」と言われていた人の実力は、たいてい2つが混ざっています。
前職で速く動けたのは、頭の回転だけではなく、その会社のやり方を体で覚えていたことも大きかったはずです。だから会社が変われば、最初は速度が落ちる。新しい会社の前提を覚えるまでに起きる、自然なことです。
ここで「自分の能力が落ちた」と決めつけなくて大丈夫です。前の会社で積み上げた知識が使えず、新しい会社の知識がまだ足りない。まずは、そう切り分けて考えてください。
転職直後に評価を下げやすい3つの行動
落ち込むのは自然なことなので大丈夫。ただ、ここでやると本当に評価を落とす動きが3つあります。ちなみに私は全部やったことがあります。
この時期に評価を分けるのは、できないことがあるかどうかより、分からないことをどう共有するかです。

私も、分かったフリをして進めたことがあります。結局あとでもう一度聞き直すことになって、二度手間をかけさせてしまいました。
その場で聞いていれば1回で済んだ話なのに。「分からない」と言えるかどうかが、この時期はいちばん効くと思います。
転職後に仕事ができないときの3つの対処法
やることははっきりしています。今の会社のやり方を、一から覚え直すこと。自然に身につきますが、意図的にやると速さが変わります。
① 社内用語のメモを作る
どこの会社にも、外では通じない略語や呼び名があります。これが分からないと、会話の前提をつかめません。言葉が分かるだけでも、会議や指示の理解が速くなります。
会議で知らない言葉が出たら、その場でメモ。あとで聞くか、調べる。同じ言葉を二度調べなくて済むだけでも、理解は速くなります。
② 質問先がわかる「人の地図」を作る
前職で速く動けた理由のひとつが、これです。
③ 急ぎ以外の質問をまとめて聞く
分からないことを、その都度聞きに行くと、相手の作業が細切れになります。かといって溜めすぎると、自分の手が止まります。急ぎの確認はその場で、それ以外はメモしてまとめて聞くと分けてください。
わからないのに質問しないほうが、結果的に評価は下がります。「進んでいるのか分からない人」にならないためにも自分の言葉で発してみてくださいね。
転職後の仕事に慣れるまで何か月かかる?
一番知りたいのは、たぶんここだと思います。
転職先による差はありましたが、私の場合は多くの職場で、3か月前後から景色が変わりました。
※これは私の経験であって、職種や会社によって変わります。専門性が高い仕事なら、もっとかかることもあります。
ただし、何か月経っても同じことを思う場合は、慣れの問題ではなく仕事の中身そのものが合っていない可能性もあります。
少なくとも、今の状態がそのまま続くと決まったわけではありません。
3か月待つ前に職場へ確認する3つのこと
多くは慣れるまでの問題です。ただし、努力不足と決めつける前に、職場へ確認したほうがいいケースもあります。
ひとつ当てはまっただけで、すぐに転職すべきという話ではありません。まず上司と、質問先・期待されている役割・入社前に聞いた仕事内容を確認してください。それでも改善せず、仕事や体調に影響が出るなら、環境を見直す選択肢もあります。
教育体制は、求人票の「研修充実」という言葉だけでは判断しにくいものです。もし環境を見直すなら、面接で「入社1か月目は誰から何を教わるのか」「独り立ちの目安はいつか」まで質問してください。エージェントを使う場合も、その会社への紹介実績があれば、教育体制の実態を確認できることがあります。
次の職場で同じ苦労を減らすために、教育体制まで確認できる相談先を選びます。
できない時期の記録を仕事の実績に変える
最後に、この時期にしかできないことを1つ。

中途で入れば、初日は誰でも全員が先輩です。それは7回目でも同じでした。
「どこでも通じる力」のほうは、失われていません。段取りを組むことも、抜けを防ぐことも、あなたはもうできます。今つまずいている部分の中には、その会社の知識が足りないだけのものもあります。
できないのは、あなたが劣っているからだと決めつけないでください。教わる環境があり、確認しながら続けられるなら、新しい会社の知識は少しずつ身につきます。


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